二十七日午前零時十五分ごろ、恵庭市下島松のJR千歳線島松駅-北広島駅間で、運行管理システムが異常を感知し、線路の一部が破断しているのが見つかった。JR北海道は、継ぎ目板によるレールの復旧作業を行い、約二時間二十分後に列車の運転を再開した。破断した部分は、二十三日に緊急点検を実施したばかりだったが、基準値以下だったとして、補強工事は行われていなかった。
JR北海道によると、破断部分はレールに二二ミリのすき間が開いていた。このため運行管理システムが実際には走行していない列車を感知する「軌道短絡」が発生、信号が赤のままの状態になった。この影響で、帯広貨物駅発札幌貨物ターミナル駅行きの貨物列車(十七両編成)一本が島松駅で約二時間停車したが、旅客への影響はなかった。
千歳線では二十一日にも線路の破断が見つかり、列車三十七本が運休、約一万五千人に影響が出た。JR北海道は、道内で同様の破断が起きる可能性のある亀裂三千二百四十六カ所の緊急点検を進めており、二十四日には千歳線と函館線で基準値を超える亀裂十七カ所の補強工事を行った。
今回破断した亀裂も緊急点検の対象の一つで、二十三日に超音波で亀裂の長さや深さを調べたが、基準値以下だったため補強工事は実施していなかった。前回の破断個所からは千歳側に二・七キロ離れた地点だった。
JR北海道は超音波検査で基準値以下だった亀裂が三日後に破断したことを重視。破断原因や点検方法にミスがなかったか詳しく調べている。
(北海道新聞より引用)
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